正直な話OCG始まって20年以上ずっと最後のフロンティアなんで一生マーケティング失敗し続けてるわけなんですけど。 まだ開拓しきれていない金塊の眠るゾーンを今後公式や我々既存プレイヤーは如何に切り崩していくか? が今回のコラムのテーマ。
まあ、女性プレイヤー、なんとなくジワジワ増えていってる気はするんですけど、同時に知らんうちにじわじわ辞めてる人も多いでしょうから実際のプレイ人口がどれくらい増加しているのか、本当のところは分かりません。 [遊戯王プレイヤー 女性 ]とかでググっても、まあ基本的には女性が被ったトラブルやらの内容とかしか出て来ないか、おすすめの女性遊戯王プレイヤーYou Tuber紹介! みたいな男性目線のやつしか出てこない。 まあ仕方ないね、今ググってもカスの時代だし。 Googleなんぞに期待するだけ無駄だな。
さて遊戯王プレイヤーは男性9割って本当か? と思うけど実際自分がリモートイベントでマッチングした相手、だいたい過去20~30人のランダムマッチのうち1人か2人だけだったから、おそらく本当に割合としてはそうなんだろうな。 女限とか女性メインのオフ会出てると感覚分からなくなりがちだけれど。アークファイブの頃とかは景気よくイベントたくさんやってた気がするんだけどな~……。コロナ禍もあるけど全然最近やってないので寂しい。
女性の場合は新規に始める層は「アニメ見てハマった」とかが多い気がするんだけれど、そうすると 今後アニメ作品からのOCG完全新規というのは難しそうかもしれない。なんでかというと 今となってはアニメ作品はラッシュ一本でやってくつもりなのかなあという感じの今年のJFでの新作発表、漫画作品ではアークファイブも連載はとっくに終了し、ヴレインズの存在は黙殺され続け、現在Vジャンプで『OCGストラクチャーズ』がやっているけれども、あれは本当の意味での「ホビー漫画」というか 、例えが老人過ぎるけどコミックボンボンに載ってたガンプラ漫画みたいな……、既にそのゲームをやっている人向け、悪く言えば「身内ノリ」の作品であることは否めないと思う。 アニメ路線での今後の頼みの綱は再放送や口コミでのネット配信過去作の宣伝、そしてOCGのテコ入れ介護新規を投入することにより、引退したプレイヤーをもう1度振り向かせることくらいか……と思っている。
でもそんな細々したのじゃこの先やってけないよね。 じゃあどうするか。鍵を握るのはやっぱり今のところはYou Tube。遊戯王ファンのYou Tuberや公式のバトルロイヤル企画のように有名人を呼んで宣伝してもらって、そのファンに「楽しそう」、「やってみたい」と思わせること。 このへんで代表的ともいえるのが「爆アド.com」のはみるとん氏、あと最近はそうでもないかもしれないけどはじめしゃちょー氏あたりじゃないかなあと。(まあはみさんは半ば公式側の人間というかインストラクターになっちゃったし、爆アドははもともとは遊戯王のオタク向けのチャンネルだけども……) あとはコスプレイヤーの人に配信参加してもらってコラボやらせたりとか(えなこさんとか出てるよね)、 またYou Tuberじゃないけれども、あとは遊戯王好きを公言している芸能人やスポーツ選手に宣伝してもらったりとか。 俳優松坂桃李さんがデュエルリンクスをやりこんでいることや、スケートリンクに投げ込まれたヴレインズボックスを真っ先に拾いに行って話題になっためちゃくちゃスケートのうまいデュエリストこと田中刑事さんは皆さんご存知かと思う。
「この人がそんなに夢中になっている遊戯王って面白いのかな?」とファンが興味を持つきっかけにはなると思う。 これは長年のアニメ・漫画・ホビー展開をやってきて固定ファンがつき、そのファンが手軽に動画サイトや各種 SNSというプラットフォームで情報を自ら発信してくれる時代になったからこその新規顧客獲得方法だと思う。
ただ、この自論には怪しいとこもあって。 特に女性の方なんだけど、あの、 「遊戯王全然分かんないけど○○くんが楽しそうでよかったです♥」 みたいな人、 多くない? いやマジで偏見とかじゃなくて実際ツイッターやってたときのリプライ欄とかもだけどYou Tubeのコメント欄にもたまにいるじゃん……。 多いまでいかないけど一定数いるの間違いないと思う。 自分にはよく分からないけど推しに存在を認知してほしくてコメントを残す人以外にも、推しが楽しそうなだけで無言の満足をして成仏してしまう人もかなりいるのでないかという懸念がある。
まあゆーて一般女性がキモ・オタクがたくさんいそうな遊戯王の世界に行くのは勇気がいるだろう。分かる。だから責めません。でも遊戯王こわくないよ。やってね。
ちなみに田中刑事選手はテラナイトとか堕天使とかお好きなそうなので、コンマイはシャドールばっか優遇してないで早いとこテラナイトに何か新規あげて欲しい。
もう一つYouTubeといえば、さっきも言及したんだけど公式も動画配信をやっていて、以前は女性限定大会「プリンセス杯」の決勝の様子も配信していたんだよね。 今はもう六本木のコナステは閉鎖してしまっていて、秋葉原のサテライトショップに移行した矢先にコロナが直撃したので 今はなかなかイベント配信もやってないだろうけど、とりあえず2018年ごろまではトーナメントがある度に配信していた。 こういうのを見て「女性だけでも参加できるイベントがありますよ」というアピールを今まで以上にもっと積極的に公式に力入れてほしいところ。個人的には 遊戯王はかなり女性プレイヤーにもフレンドリーなTCGになりつつあると思うので頑張って欲しい。
本当はもうここで終わってもいいんだけど、ただ最後にもうひとつ、遊戯王が女性ファンにゲームやってもらうことに何故失敗し続けているのか、ということに「ルールは一見複雑そうだけど複雑だぜ!」や「オタクはキツイ」以外の視点から述べてみたいことがあるのでここでいっちょ紹介したい。
さて、周りを見てると、なんか女性で遊戯王のオタクやってる人って今はみんな社会人の方が大変多くて グッズに惜しみなく金使うような人ばかりで、問題は実はここにもある気がする。
古の時代は遊戯王グッズは食玩(マジで古案件だがDMのときは食玩ありました。なんかルイーズとか青眼のフィギュアついてたやつ……)とかキッズ向け文房具を除けばあとは紙関連のみといった地獄の状況でしたが、 近年というか、アークファイブ頃から公式が頭でも打ったのかと疑うレベルで怒涛のオタク女向けグッズ展開をしてきて、あっという間にラバストやらアクキーとかタペストリーだとか、 遊戯王にはおおよそ無縁だったはずのグッズが次々に供給された。それに最近では受注生産品のウン万円高額プレミアムグッズ展開まで。
はい。
一体何が起こったかというと、 今まで紙を買うことでしか推しに貢ぐ手段しかなかったが、居住スペース無くなるし推しの使用カード以外はまさに意味☆不明なコスパ最悪のTCGというブラインドグッズ、 しかもグッズ交換とかで譲渡しようもないし中古で売るのもめんどいし相場の価格も変動するのが当たり前というブツよりも、推しそのもの愛でられるグッズに流れるわけ。遊戯王というジャンル内で既存の女性ファンの金の使い道が分散することになっていると思う。TCGで遊ぶ人間は全ての判断基準が全てパックやカードのシングル価格になってしまうという致命的な認知の歪みを発生させるためにグッズを見ても「これ買うなら指名者とかうららシクにできるわ……」 とか考えたりして、それでもどーーーーーしても推しのグッズが欲しいなら買うけれども基本的には紙優先になりがちになると思う。一方紙に手を出してこなかった人たちは安心してこれからも紙に手を染めることなく推し活ができる、と。え? 別にそんなことない? 私だけなのかな?
あと、普段はカードに興味のない人を振り向かせる手段としての「イベント参加限定品」の存在もあるんだけれど( 一部界隈が沸き立ったトークンパックvol.4収録のプレメとリボルバーのツーショット、通称「運囚トークン」等。実際にこれで「遊戯王の日参加したい」という人もDiscord上ではちらほらいた)、だがしかし、今はメルカリという邪悪なグールズ共の巣窟(※あくまでも個人の意見です)があるので別にイベント参加せずともそこから買っちゃう人もいるんだよな……っていう……。
ここで説明しよう! [ グールズ とは]
「レアカードを強引な手段で奪い闇で密売し多額な利益を得ている…今ではレアカードの密造にまで手をのばしているといううわさもある…イスラムの伝説で墓をあばき死肉をむさぼるとされる食屍鬼…その名の通り腐りきった連中だ……」
――海馬瀬人『遊☆戯☆王』(遊闘147『失われしカード』)より
……作者の高橋先生もこんなグールズじみた奴らがインターネット上に跋扈するような未来が来るなんてマジで思って無かっただろうな……。
まあ話戻すけど、しゃーないよね、遊戯王の日、自前でデッキ持っていって参加のためにわざわざ新商品複数買って貴重な休日潰してその上で更に貰った参加賞から推しが出るかなんて分かんないんだもんね。
はあ……。
じゃあ結局どうしたら女性プレイヤー増えるの? ってなるんだけど、それはやっぱり既存プレイヤーの集まる所や女性プレイヤーコミュニティから積極的に情報発信をして親しい人の口コミで増やしていくしかないんでわ? という極めて原始的な結論に着地した挙句なんも解決してないので、このコラム書いた意味ある? ってなった。
おしまい