ただ、もうめっちゃくちゃに少女漫画みて~な映画だ!
自分でもよくまああの世界観に耐えられたなと思う! 少女漫画展開に耐性が無い人は要注意だ! 実は監督があの『マッドマックス』シリーズのジョージ・ミラーだけど、あのトンチキ世紀末なノリを期待してる人が何も知らずに見るとモヒカン頭になって改造車で爆走し始めるくらいに怒りそうだと思う!
※あくまでも個人の意見です。
いや真面目な話すると普通みんなちゃんと調べてから行くだろうから大丈夫だとは思うけど。多分『マッドマックス』が売れてるし有名だから『マッドマックスの~』って宣伝してるけど、多分『マッドマックス』好きな層にはほぼまったく刺さらない気がする……。自分は監督がマッドマックスの人だからってのもあるけど、主演の人が実写ソニックでナックルズの声やってたイドリス・エルバ氏だからっていう下心丸出しウンコ根性で観に行きました。白状。
ストーリーについてネタバレにならない程度に触れると、文学について研究している中年女性の大学教授が中東まで行って講演会を行うんだけど、その途中に様々な幻覚を見る。で、その幻覚について彼女はそれが中東の魔人というか妖精というか、「ジン」じゃないかと薄っすら思っている。そしてとあるお土産店に立ち寄ってひとつのガラスの小瓶を買うと……。
要するに『アラジンと魔法のランプ』のお話を女性と男性に置き換えたような話なんですよ。小瓶に閉じ込められていたジンは自身がこの瓶に閉じ込められてしまったいきさつを様々な物語を通して彼女に聞かせる、そんな映画です。
あと劇場に観に行った当時は2023年の3月で、『シン・仮面ライダー』と二本続けて観に行ったのね。で、思ったのは、二作とも結構コロナ禍の影響がすごく出てる気がした。『アラビアンナイト』はもろに主人公が電車内でマスク着けてるカットがあったのと、『シン・仮面ライダー』ではコウモリオーグが疫病と人について語る場面があったので。これからしばらく、世に出る映画はこの世界的パンデミックの影がついて回るかもね。
で、いつも通りパンフレットも当然買ったけど、これがまためちゃくちゃ凝ってるんですよ。タイルみたいな装丁がすごく綺麗。
映画の内容自体は『シェイプ・オブ・ウォーター』とか『ヒューゴの不思議な発明』とか、あと映画の中に物語が複数詰まってる形式(自分が思いついた中では『怪物はささやく』とか?)が好きな人にはオススメ出来る……と思う。ファンタジックな世界と映像がとても美しい。見る人は選ぶと思うけど。
おしまい