ただやっぱりマリオ要素だけで映画作るの難しかったのかな……とはなった。一応マリオが今のお馴染みのデザインになる前というか、ゲームウォッチの時代かなんかにドンキーコングと絡む要素があったとは薄っすらどっかで聞いた気はするんだけど。そのドンキーが現在のクランキーコングであるみたいな話。いつかドンキーコングだけで映画作らんかな、大昔にアニメはやってたはずだし……。なにより大画面で動くキングクルール見たくないですか? 私は見たいです。
私はマリオのシリーズには全然触れずに育ってきたというか、友だち同士で集まってゲームするときってあると思うんだけど、その時に遊ばせてもらったはいいもののことごとくジャンプ失敗してすぐに落下して死ぬみたいなのを繰り返しまくって「お前もう船降りろ」状態になって以後マリオは横で見てるだけになってしまいましてね……。そのうちソニックに出会って以後自分で遊ぶアクションゲームはそれくらいになったな。
いやー、ほんと最初から最後までクッパの存在感えぐいなー、実質主役でしょ。可愛いしカッコいいし、最後の最後まで強くてとっても良かった。しかもピアノ弾けて歌まで歌えるの多才すぎませんか? 流石大魔王名乗るだけある。(?)
ピーチ姫のキャラについてはファンから色々言われていたようなんだけど、いかんせん私はゲームに触ってないからこれに関しては何も言えないです。キノピオは可愛いのにちゃっかりしてて好奇心と勇気があるというところが個人的な好みにドンピシャでした。
シナリオはさながらマリオがゲーム本編で次から次へとジャンプしてステージを進めるかのようにポンポンとテンポよく進んでいったと思う。やっぱエンタメ映画はこのスピード感が重要だな。ただこの映画のマリオ、最初から運動神経よくて勇気があって配管工としても腕前が確かで有能で弟想いなので、(ルイージの回想シーンで、これもファンサービスの一環なんだろうけど赤ちゃん時代にルイージを庇っていじめっ子を撃退してるシーンまで出てきたし)なんで母親とルイージ以外の周りが彼を認めてなかったのかがよく分からなかった……。こんなハイスペックな人間そうそういないぞ。まあ「せっかく就職した会社をやめて、弟を巻き込んで」って言い方とか、イタリア移民が大家族で食卓を囲んで、っていうのは『サタデー・ナイト・フィーバー』も思い出す。なんというか、家父長制が絶対、安定を望んで変化を嫌う親世代と、現状を打破したい子どもとの確執というか。
しかし、ほんと映画の舞台としてブルックリンってほんと人気だなあ。いい感じにごちゃっとしてる下町感がいいのかな。最近はアートがいっぱいのオシャレ都市で売り出しつつあるらしいが。イタリア移民とアフリカン・アメリカンの確執を主に描いていた『ドゥ・ザ・ライト・シング』とかを思い出す街並みやピザ店の装飾がいい。
比較対象として欧米で人気のゲーム『ソニック』実写映画の話するけど、割と一作目と二作目序盤のソニックがまだまだ未熟で悪戯好きの甘えん坊の子ども感が強かったので、最初から頼りがいのあったマリオはもし次回作があるとしたらどういう成長をするのかが楽しみですね。
おしまい