映画『大長編タローマン 万博大爆発』感想

要約:迫りくる でたらめ!

ありがたいことにオタクさんにお誘いをいただいて、封切られてすぐの舞台挨拶込みの上映を見に行った。
「唯一無二の映画体験」というのは誇張じゃなかった。
それでもって、舞台挨拶でもタローマンが大暴れしていて誰も司会と監督の話聞いてないの。ちびっこの人気もすごかった。写真を撮りまくってしまった。
ていうか情報量がほんと凄すぎて、「なんだこれは! なんだこれは! なんだこれは!」を鑑賞から数日の間本当に脳ミソの中で連発する羽目になった。できればもう一回くらい観に行きたいな。
本当に劇場で見て欲しいし、ていうかここでは語り尽くせないので、まだ劇場でやってるうちにぜひ劇場で見て欲しい。この映画は。調べたらそろそろ上映終了っぽい雰囲気になってきたのでまだの人は劇場に急げ。

まず映画作りというか、映像の作り方や物語の作り方がうますぎる。NHK教育番組の培ってきたノウハウを余すところなく発揮しまくっている。舞台のセットとかもそうだし、唐突に始まるミュージカルパートも。監督は死にそうになっていたらしいが……。しかも長編は初めてだったそうで改めて一から長編映画の作り方を学んでいたと聞いてもうすごい。でもタローマンクロニクルとかパンフレットを読んでいたら本当に頭パンクしそうになった。
本編で登場した奇獣たちはもちろん、今回の目玉の一つである『明日の神話』はべらぼうでした。また渋谷に行って本物を見に行きたいところ。あそこセガストアも出来たしね!
ちなみにタローマンと映画のゲストキャラである『エラン』を演じた方は映画の話が来た時に「同じことを繰り返すな」と思ったらしいのだが、それでも出演してくださったのは感謝しかない。みんながマイナスに飛び込んでいった結晶だよこの映画。

実はこの映画を見に行くマジで直前にオタクさんとお茶をしていたのだが、そこで「AIが文章やイラストを生成するようになった今、自分で楽しむためだけの創作をしている人って大勢いるだろうしそれで満たされていく世の中になっていくかも」みたいな話をしていたんだけど、その僅か一時間後にはタローマンの持つ圧倒的なパワーに人間の可能性を見せつけられてしまった。
これはもう一度見ないとうろ覚えもいいとこなんだけど、未来の万博会場に迫りくる奇獣に対し、CBGが「人造タローマン」なるものを投入するんだけど、その戦いを見ていた高津博士が「一見でたらめをやっているように見えて過去の模倣でしかない。コンピューターからは本当に創造性のあるものは生み出せない」とボロクソに解説されている間にボッコボコにされるっていう……。実際に過去エピソードで放映されたのとほぼ同じ動きだった気がする。表情が全く分からないのに奇獣に対し焦っているように見える演技が印象に残っている。このシーンがあるからこそ、終盤のマジで「?????????????」ってなる戦いが光りまくるんだよなあ。地底の太陽、可愛くてかっこよくて好き。タローマンとの連携が熱かった。最後のタローマン8兄弟終結シーン、多分「雷人」は響鬼とかレッドマンみたいな立ち位置だと思う。

おしまい